文の其方

文を吟ってます

シャンティ

自分の身の上に起きた事を、感じれば感じる程、
この世界で起きている事が、
痛くて痛くて仕様がなく感
じる毎日だ。

それは、薄まること無く日を追う事に益々ふかまっていく。

感じないで居ようとしていた分の帳尻を合わせるみたいに。

無視されていた痛みは

無理していた傷みは

ずっと小さな子供みたいに鳩尾の真ん中に膝を抱えて座り込んでいるのだから。

その悼みを無かった事にしないで、
向き合おうと本気で
決めたのは6年前の事だった。

原家族と決別を決めたのはその8月だった。

空虚な夏の始まりだった。