文の其方

文を吟ってます

父の事

父の事を偶に思い出す。

あー殺してやりたいなあー

と淡々と思う。

その淡々さに安心する。

すっきりちゃんと憎めてる。

不意に

どつきまわしに

行ってやりたいな

とも思う時も

在るけれど

どつくと

自分の腕が痛くなって

可哀想だし

あの人を

どつきまわしても

私の心の傷も身体の傷も

消えないし癒えない。

そしてどついても

あの人は気づく事も

できない。

自分のした事。

しなかった事。

父の事。

彼は今際の際で

何を想うだろう。

最後の最後で

自分を省みる事が

彼にも起きるだろうか。

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