文の其方

文を吟ってます

喫茶 冨士

夏休みにもらった5日間の休みを

どうつかったかは覚えていない。

自宅の1階で母がやっていた喫茶店は

有難い事に、通勤途中のおじさん達がモーニングを食べていってくれるので、その時間帯は回転がはやかった。

おじさん達が、終わったら今度は常連の主婦達の時間。

全く異なる時間が同じ空間で切り替わっては終わり始まる。

それが、終わればランチタイム。
休む暇はない。

12時。

鉄工所の馴染みの人達が代わる代わる席に座る。
店は回り続ける。

毎昼平均1回転半はする。

それが終わって片付けたら、自分達のお昼だ。

食べて後片付けをして少し息を抜く。

15時。

私の労働時間は終わる。